インターネットの検索窓に商品名を入力すると、サジェスト候補に「まずい」「臭い」といった不穏な単語が並びます。しかし、食品レビューサイトやSNSの投稿を詳細に定性分析していくと、酷評するユーザーと「居酒屋レベルで大満足」「もう一般のスーパーでは買えない」と大絶賛するユーザーの間には、明確な分水嶺が存在することが判明しました。
低評価を下している消費者の意見を集約すると、不満の矛先は主に2点に集中しています。ひとつは「マグロ本来の赤身の旨味よりも、人工的なアブラのペースト感を強く感じる」という脂っこさに対する違和感。そしてもうひとつが、「パックから出した瞬間や口に入れた瞬間に広がる特有の生臭さ」です。刺身用の本マグロや天然キハダのすき身のような、さっぱりとした鉄分のある酸味と上品な魚脂を期待して口に運んだ場合、強烈な落差を覚えるケースが少なくありません。
一方で高評価を寄せる層は、この商品を「安価な外食チェーンや回転寿司の軍艦巻きで親しまれているネギトロ」と同系統の加工品として割り切って受容しています。さらに決定的なのは調理前のプロセスです。高評価をつける消費者の大半は、パッケージの指示通り、あるいはそれ以上に丁寧な温度管理を行って解凍しており、臭みを発生させない工夫を施しています。つまり「まずい」という噂の真相は、商品そのものの欠陥というよりも、原材料の加工特性に対する理解不足と解凍アプローチの失敗が引き起こした必然的な事故といえます。