「一人のエースが投げ抜く」という美談は、酷暑が年々厳しさを増す現代の夏の大会では大きなリスクを伴う。球数制限の定着とともに、秋田の各チームが突き詰めたのは「圧倒的な投手層の厚さ」だった。
最速150キロを超える本格派右腕、打者の手元で鋭く曲がる変化球を持つ技巧派左腕、さらには打者のタイミングを外す変幻自在のサイドスロー。タイプが全く異なる複数の投手をベンチに揃え、相手打線の左右や相性、イニングごとの展開に応じて目まぐるしく継投する。対戦相手に標的を絞らせない柔軟かつ冷徹な投手運用が、勝利への強固な盾となっている。