榎本加奈子の名を一躍全国区にしたのは、1995年に放送された大ヒットドラマ『家なき子2』(日本テレビ系)でした。安達祐実演じる主人公・相沢すずを執拗にいじめる木崎エリカ役を務め、「エリカが例えてあげる」という決め台詞とともに放った強烈なインパクトは、当時14歳とは思えない凄みを感じさせるものでした。
その後も『イグアナの娘』や主演作『おそるべしっっ!!! 音無可憐さん』『P.A. プライベート・アクトレス』など次々と話題作に出演。唯一無二のコケティッシュな存在感と高い演技力でトップ女優の座を確立しました。しかし、2004年以降、彼女は徐々に新規の芸能活動をセーブし始めます。
芸能界から完全に身を引いた決定的な理由は、佐々木主浩との結婚に伴う「家庭環境の激変と母としての覚悟」でした。人気絶頂期にありながら華やかなスポットライトを潔く手放したのは、後述する複雑な家族関係に真正面から向き合い、夫と子供たちを最優先で支えるという強い意志の表れでした。