2018年11月に大阪地裁で始まった裁判員裁判は、初日から異様な空気に包まれました。山田死刑囚は証言台の前に立つなり遺族席に向かって突然土下座を行い、法廷内を騒然とさせました。しかし、反省の態度を示しながらも核心部分では虚偽供述を貫く態度は、裁判員や裁判官の心証を著しく悪化させました。
2018年12月19日、大阪地裁は「冷酷かつ残虐極まりない犯行であり、反省の態度は見せかけに過ぎない」として、求刑通り死刑判決を言い渡しました。弁護側は判決を不服として即日控訴しましたが、ここから日本の刑事裁判史上でも極めて異例の事態が発生します。
2019年5月、山田死刑囚自らが大阪高裁に「控訴取り下げ書」を提出したのです。これにより一時は死刑が確定したと発表されました。しかし弁護側は「取り下げ書を提出した当時、被告は精神的に極度に不安定であり、取り下げは無効である」として異議を申し立てました。大阪高裁、最高裁判所まで争われたこの「控訴取り下げ無効申し立て」は、最終的に2026年8月に最高裁が特別抗告を棄却。山田死刑囚自身の意思能力に問題はなかったと判断され、正式に死刑判決が確定しました。