本作の脚本を手掛けた宇山佳佑の手腕には脱帽するしかない。映画『今夜、ロマンス劇場で』や『桜のような僕の恋人』などで知られる彼が紡ぐ言葉は、どこまでも優しく、どこまでも残酷だ。奇跡というファンタジー要素を導入しながらも、そこに描かれる感情の揺れ動きは徹底してリアルであり、観客の感情を激しく揺さぶる。
過酷な状況に置かれながらも、決してお互いを責めず、相手の幸せだけを祈り続ける雨と太陽の姿。宇山佳佑は、形あるものはいずれ失われるが、心に刻まれた想いだけは永遠に奪われないという普遍的なテーマを、この現代のファンタジーラブストーリーの中で見事に昇華させてみせた。