家庭菜園やガーデニングを愛好する人々の間で、「春先にスズメが庭へ頻繁に訪れるようになってから、キャベツやブロッコリーのアオムシ被害が激減した」という声が数多く聞かれます。秋口の稲刈り期には農作物を食べる「害鳥」として扱われがちなスズメですが、春から夏にかけては極めて優秀な「益鳥」として機能します。
農業試験場や応用昆虫学会の過去の研究報告でも、スズメが農耕地や果樹園における害虫密度の抑制に大きく貢献している実態が立証されています。特に葉の裏に潜む小さな幼虫や、土壌から這い出てきたばかりのヨトウムシの若齢幼虫を視力で見つけ出し、ピンポイントで捕獲する能力は人間による手作業の捕殺を遥かに凌駕します。
スズメの活動範囲は巣から半径約100〜300メートル程度と比較的狭いため、自宅の庭や近隣に営巣しているつがいが存在する場合、そのエリア一帯の庭木が重点的なパトロール区域となります。化学農薬に頼らず植物を健全に保つ環境保全型ガーデニングにおいて、スズメの捕食活動は無償の害虫駆除サービスといえます。