天気とくらすを安全に活用するためには、サイト上の画面表示に潜む「3つの心理的落とし穴」を正しく認識しなければなりません。
第一の落とし穴は、「表示されている山頂標高」と「実際の登山ルート」の標高差です。例えば標高2,500メートルの山嶺において、サイト上には「山頂」の気象データが表示されます。しかし、標高が100メートル上がるごとに気温は約0.6℃低下し、風速1メートルごとに体感温度は約1℃下がります。山頂で風速12m/sあれば体感温度は氷点下に達し生命を脅かしますが、登山口となる標高1,200メートルの駐車場は完全に穏やかな晴天です。「登山口がポカポカしているから大丈夫」と過信して突入すると、森林限界を越えた途端に猛烈な風雪に晒されることになります。
第二の落とし穴は、専用スマートフォンの公式アプリという誤認です。アプリストア上には各社による天候ビューアや非公式のまとめアプリが乱立していますが、日本気象株式会社が提供する「天気とくらす」の本体はWebブラウザ上で動作するWEBサイトです。App StoreやGoogle Playのレビューで「広告が多い」「読み込みが重い」と批判されているアプリは、第三者がWebビューをラッピングした非公式クライアントである事例も多く、公式のWeb版とは挙動が異なる場合があるため注意が必要です。
第三の落とし穴は、降水モデルのメッシュ分解能です。天気とくらすのベースとなっている数値予報は数キロメートル四方の格子点で計算されるため、谷から吹き上げる上昇気流で局所的に発生する「ガス(濃霧)」や、午後特有の局地的なにわか雨を網羅しきれません。「予報が晴れマーク=視界良好」とは限らない点を頭に叩き込んでおく必要があります。