岡崎城は、公益財団法人日本城郭協会が厳選した日本100名城の一つとして、極めて高い文化的・構造的価値を有している。菅生川と伊賀川が合流する天然の要害に築かれた平山城であり、深く掘り込まれた空堀や巧妙に設計された曲輪の配置は、中世から近世へと移行する歴史観光・城郭建築のダイナミズムをありのままに物語る。
再建天守の最上階展望室からは、岡崎の街並みと三河の山々が一望のもとに広がる。城郭ファンなら絶対に見逃せないのが、家康公の産湯に使われたと伝わる「産湯の井戸」や、へその緒を祀る「東照公えな塚」だ。武骨な野面積みの石垣の隙間に群生する苔の風情にさえ、幾世紀もの歳月を生き抜いてきた名城ならではの風格が宿っている。