この作品が大人を病みつきにさせる最大の要因は、その過酷な社会システムにある。ちいかわたちが暮らす世界では、美味しい食べ物が自然湧出する夢のような一面がある反面、「草むしり」や「討伐」といった危険な労働をこなさなければ生計を立てられない。
突如として現れる凶暴なキメラやモンスター。昨日までの仲間が何らかの理由で怪物に変貌してしまったのではないかと思わせる匂わせ描写。可愛らしいキャラクターたちが巨大な武器を手に命がけで戦う姿は、私たちが日々直面する労働の厳しさや理不尽な社会的ストレスのメタファーとして、痛烈なリアリティをもって響くのである。