矢沢スタイルの真髄は、実はカットそのもの以上に「日々のスタイリング技術」に隠されています。朝のわずか5分から10分の手間で、崩れ知らずのシルエットを構築する手順を解説します。
ステップ1:ブローによるベースメイク(仕上がりの8割がここで決定)
髪を根元からしっかりと濡らした後、タオルドライを行います。ここからのドライヤーワークが勝負の分かれ目となります。
- サイドのボリュームダウン:ドライヤーの温風を上から当て、手のひらでサイドの髪を後方へ押さえつけながら冷風で冷まし、タイトに固定します。
- トップとフロントの立ち上げ:前髪の生え際から温風を当て、ロールブラシまたは指先で根元を前斜め上方向に引っ張り上げながら熱を加えます。
ステップ2:整髪料の塗布と馴染ませ方
矢沢永吉が長年愛用してきた整髪料の系統は、時代とともに油性ポマードから扱いやすい「水性ポマード(グリース)」へと移行しています。現在再現を目指すなら、ツヤ感とホールド力を両立した水性ポマード、あるいは程よい束感を出せるハードワックスとジェルのブレンドが適しています。
- 使用量:500円玉大のポマードを手のひら全体、指の間にまでしっかり伸ばします。
- 付け方:バックからサイドへと撫で付けるように塗布し、最後にフロントとトップを持ち上げるように馴染ませます。前髪にいきなり多量の整髪料をつけると重みで潰れる原因になるため、手に残った少量を馴染ませるのが鉄則です。
ステップ3:コームスルーとハードスプレーによるフィニッシュ
粗目のメッシュコームを使用し、フロントを少し持ち上げながらバックへ向かって毛流れを整えます。毛流れが決まったら、頭部から20cmほど離した位置からハードスプレーを全体に均一に吹きかけ、湿気や風に負けないホールド力を確保します。