なぜ交通の便が決して良くない那須烏山市の山深くまで、人々が列をなして訪れるのでしょうか。その理由は、自然の恵みを五感で味わい尽くす唯一無二の食体験にあります。
主役となる木もれびの里箏路の手打ちそばは、地元・那須烏山や栃木県産の厳選されたそば粉を使用。職人の手仕事によって均一かつ絶妙な太さに切り揃えられた蕎麦は、角がキリッと立ち、口に含んだ瞬間に芳醇な穀物の香りが広がります。過度に主張しすぎない出汁の効いた辛口つゆが、麺本来の甘みを鮮やかに引き立てます。
そして、蕎麦と並んで注文率が極めて高い名物が木もれびの里箏路の山菜天ぷらです。春先から初夏にかけては、敷地内や近隣の山々で採れたフキノトウ、タラの芽、コシアブラ、行者ニンニクなどが皿いっぱいに盛り付けられます。薄衣でカラッと揚げられた天ぷらは油切れが良く、野趣に富んだほのかな苦味と瑞々しさが噛むほどに溢れ出します。季節ごとに内容が変わるため、訪れる時期ごとに異なる山里の表情を楽しめる点もリピーターを惹きつけてやみません。