カルトは幼少期から暗殺の英才教育を受けており、念能力の系統は「操作系」に属します。彼が武器として選択したのは、一見すると脆弱極まりない「紙」です。扇子から細かく千切った紙片を放ち、オーラを極限まで込めて操作することで、鋼鉄をも容易に切り裂く凶器へと変貌させます。
キメラ=アント編における流星街の防衛戦(ザザン配下との戦闘)で披露された「紙吹雪(かみふぶき)」および必殺技「蛇咬の舞(だこうのまい)」は、その残虐性と技術の高さを証明しました。敵の身体に付着させた紙片を起点とし、蛇のようにうねる無数の紙の奔流が急所の一点に集中攻撃を浴びせ、硬質な外骨格を持つキメラ=アントの肉体を瞬く間にミンチへと解体した場面は圧巻です。
さらにカルトの真骨頂は、戦闘力のみならず卓越した「索敵・盗聴能力」にあります。紙で折った人形(形代)を対象者に貼り付けることで、遠隔地から対象者の発言や周囲の音声をリアルタイムで完全に拾い上げることが可能です。この隠密性能は、幻影旅団のような高度な情報戦を要求される組織においても極めて貴重なスキルとなっています。
一方で、ザザン戦でフェイタンやフィンクスらの圧倒的な戦闘スピードと破壊力を目の当たりにしたカルトは、「ボクなんかじゃ遠く及ばない……」「何年かかるかわからないけど兄さんを取り戻すために耐えなきゃ」と自身の未熟さを痛感しています。自惚れることなく実力差を冷徹に認識できる精神力こそが、暗殺者としての最大の強みと言えます。