カルティエの婚約指輪を語るうえで、絶対に外せないのがメゾンの伝統を象徴する2大コレクションだ。なかでも1895年の誕生以来、100年以上にわたり愛され続ける「ソリテール 1895」は、まさにクラシックの完成形と言える。一見するとシンプルな4本爪のセッティングだが、横から見たときの美しい透かし構造と完璧なプロポーションは、中央のダイヤモンドへあらゆる角度から光を取り込み、その輝きを極限まで引き立てる。
一方で、バレエのしなやかな躍動感に着想を得た「バレリーナ」は、優美でフェミニンな曲線を持ち味とする。センターダイヤモンドを包み込むような左右の繊細なセッティングは、指を細く長く魅せる視覚効果を備えており、可憐さと気品を両立したい層から絶大な支持を集めている。どちらも時代を超越した美学を持ちながら、まったく異なるパーソナリティを放っている点が魅力だ。