テレビ朝日の看板コメンテーターとして影響力を高めていた玉川氏ですが、2026年秋、そのキャリアを揺るがす最大の危機に直面します。引き金となったのは、同年9月28日の放送における安倍晋三元首相の国葬に関する発言でした。
当時、菅義偉前首相が読んだ追悼の辞について、玉川氏は番組内で「当然これ、電通が入ってますからね」とコメントし、大手広告代理店が演出に関与したとする見解を断定的に述べました。しかし、直後の事実確認によって実際には電通の関与がなかったことが判明し、翌日の生放送で「事実ではありませんでした。電通の皆様、菅前総理、視聴者の皆様にお詫びして訂正します」と謝罪する事態に発展しました。
この誤認発言に対し、テレビ朝日は同年10月4日付で玉川氏を出勤停止10日間の懲戒処分とし、報道局幹部らに対しても管理責任を問う減給処分を下しました。処分が明けた10月19日の放送で玉川氏はスタジオに復帰し、「これからは現場に足を運び、取材に基づいてリポートする原点に立ち返る」と頭を下げました。
復帰直後はスタジオでの毎日のレギュラー出演を取りやめ、現場取材を中心とした不定期出演へとシフトしましたが、視聴者からの強い要望や番組視聴率の動向を受け、徐々にスタジオ解説の頻度を回復させていきました。この一連の騒動は、生放送における事実確認(ファクトチェック)の重要性と、局員コメンテーターの発言責任の重さを浮き彫りにする契機となりました。