複数の投票サイトやエンタメ情報誌が実施する「ごくせん主題歌 名曲ランキング」でも、投票者の世代によって推す楽曲が真っ二つに分かれます。それは、各シリーズが抱えていたドラマのテーマと楽曲のメッセージ性が、当時の視聴者の実人生と強くシンクロしていたからです。
第1シリーズ:V6「Feel your breeze」が描いた青空と焦燥
ごくせん第1シリーズ主題歌 V6の「Feel your breeze」は、2002年5月にリリースされた彼らの通算21作目のシングルです。ドラマ本編では、松本潤演じる沢田慎や小栗旬演じる内山春彦らが、大人への不信感と将来への漠然とした不安を抱えていました。
当時の音楽ディレクターや関係者が明かした背景によると、この曲に込められたFeel your breeze 歌詞意味の核心は「傷つくことを恐れて立ち止まる少年たちの背中を、吹き抜ける爽快な風のように包み込んで後押しすること」にありました。サビの突き抜けるようなメロディは、ヤンクミという絶対的な味方を見つけた生徒たちの解放感そのものを表現しています。
第2シリーズ:D-51「NO MORE CRY」と視聴率30%超の熱狂
日本テレビ系ドラマ黄金期を象徴する第2シリーズ(2005年)は、日本テレビ土曜ドラマ枠として平均視聴率28.0%、最終回では32.5%を叩き出す驚異的な数字を記録しました。その熱狂の渦の中心にあったのが、ごくせん第2シリーズ主題歌 D-51の「NO MORE CRY」です。
沖縄出身のボーカルデュオであるD-51にとって、この曲はメジャー3作目のシングルでした。キャッチーなサビのフレーズ「NO MORE CRY もう泣かないで」は、赤西仁演じる矢吹隼人や亀梨和也演じる小田切竜たちが拳を交わしながらも築き上げた男同士の友情と合致し、社会現象となりました。有線放送やカラオケチャートで年間トップクラスを走り抜け、同年の『NHK紅白歌合戦』への初出場を果たす決定打となったのです。
第3シリーズ&映画版:Aqua Timez「虹」と「プルメリア ~花唄~」
2008年、三浦春馬、髙木雄也、三浦翔平ら新たな世代のキャストを迎えた第3シリーズでは、ごくせん第3シリーズ主題歌 Aqua Timezの「虹」が主題歌として書き下ろされました。Aqua Timez 虹 発売日である2008年5月8日以降、着うたや着うたフルといった配信プラットフォームを中心に爆発的なダウンロード数を記録。合算300万ダウンロードを超えるモンスターヒットとなります。
さらに2009年の集大成『ごくせん THE MOVIE』では、ごくせん映画主題歌 プルメリア 花唄がエンドロールを飾りました。太志(Vo)が紡ぎ出す文学的でありながら泥臭い歌詞の世界観は、ヤンクミが歴代の生徒たちに送り続けた「何度転んでも立ち上がれ」という魂のメッセージと完全に一体化していました。