大手進学指導塾の国語科講師や、過去に審査員を務めた教員の証言、さらには知恵袋やSNSに投稿される受験生・中高生のリアルな失敗談を検証すると、評価を落としやすい「ありがちNG題名」には共通の罠があります。
最も多い失敗は、「大人の顔色を窺った綺麗事の羅列」です。「みんな仲良く助け合おう」「差別のない明るい未来へ」といったスローガンは、道徳的で非の打ち所がない反面、書き手自身の血の通った葛藤が見えません。選考の現場では「教員や親が手を入れたのではないか」「ネットの文例集を写しただけではないか」と疑われる要因にもなります。
また、「タイトル倒れ」も減点対象となります。題名に「命の重みと奇跡」といった大仰な言葉を掲げながら、本文が日常のささやかな友だちとの喧嘩で終わってしまうようなギャップは、構成力の未熟さを露呈します。題名は「本文で最も深く切り込んだ核心部分」と過不足なく釣り合っていなければなりません。