1950年代後半、戦後の混乱期において手軽で美味しく、保存が利く食料が切望されていた。まさにその時代背景のなかで推し進められたのが「チキンラーメン開発プロジェクト」である。
当時、麺全体に均一に熱を通しつつ、油の酸化を防ぎながら量産する技術は存在しなかった。試行錯誤の末に確立された手法は画期的な特許技術として権利化され、模倣品が乱立した市場に明確な品質標準を打ち立てることとなった。この技術公開とライセンス戦略が、日本発の技術を世界のグローバルインフラへと押し上げる原動力となったのは歴史的事実である。