ネットの副業紹介サイトなどで「トイレットペーパーの芯をストックして毎月お小遣い稼ぎ」といった甘い惹句を見かけることがありますが、現場の実情を知る人間からすれば、これは明らかなミスリードです。出品希望者が直面する最大の壁は「容積重量と送料の罠」にあります。
芯は非常に軽量ですが、立体物であるため外形寸法が大きくなります。例えば50本を潰さずにダンボール箱に詰めると、80サイズ〜100サイズの宅急便扱いとなり、送料だけで850円〜1,050円が吹き飛びます。送料込み1,000円で売れたとしても、手数料10%(100円)と送料を引けば、手元に残る利益は数十円、下手をすれば赤字です。潰して平らにすればネコポスやゆうパケット等の安価な便(200円前後)で発送可能ですが、買い手(特に工作用やクラフト用)は「丸い形状」を求めているケースが多く、「潰して発送」と明記すると途端に売れ行きが鈍るというジレンマに陥ります。
こうした保管ストレス、出品作業の手間、衛生管理の煩わしさを嫌気し、スマートな暮らしを志向する世帯で急速に普及しているのが芯なしトイレットペーパー(コアレス)です。かつては「最後まで巻き取れずに使い切れない」「紙質が硬い」といった不満の声もありましたが、近年の製紙技術の進化により、中心部まで柔らかく、家庭用ホルダーにそのままセットできるワンタッチタイプが主流になりました。通常品の2.5倍〜6倍巻きといった超長尺ロールを採用すれば、芯のゴミ箱捨て作業そのものが人生から消滅し、買い出しの頻度や収納スペースも劇的に削減されます。「そもそも芯を出さない」という選択こそが、究極の家事スリム化といえるでしょう。