テイクアウト用パックを受け取った瞬間、誰もがその重量に目を見張る。パックのフタは完全に閉まることを拒絶し、輪ゴムで無理やり留められた状態で手渡されるのがこの店の流儀だ。容器を持ち上げればずっしりと重く、実測で700グラムを超えることも珍しくない。これぞ「キンタコ」のアイコンであり、計算し尽くされた豪快さである。
皿の底に敷き詰められた白米、その上を覆い尽くす濃厚なタコミート、さらに山盛りの刻みレタスと角切りのフレッシュトマト、そして雪崩のようなナチュラルチーズ。卓上のホットソースを惜しみなく回しかけ、こぼさないようスプーンを慎重に差し込む。口内へ運ぶと、チリパウダーやクミンの鮮烈なスパイス感と肉の旨み、冷たい野菜の爽快感、チーズのコクが渾然一体となって押し寄せる。繊細さとは無縁の力強い旨味が、舌をダイレクトに揺さぶる。