鬼ハンの最大の欠陥は、人間工学を根底から無視した構造による致命的な操作性の喪失です。バイクや自転車の操縦系は、腕と手首が自然な角度で伸び、急制動時に体重を支えられるよう綿密に設計されています。
まず、角度を無理に垂直化させたハンドルを握ると、手首が極端に内側へ折れ曲がった不自然なフォームを強いられます。これにより、いざという場面でブレーキレバーを奥まで強く握り込む握力を発揮できません。急な飛び出しに対して制動距離が著しく伸びることは、複数の交通安全実験でも実証されています。
次に、低速走行時におけるバランス保持の困難さです。交差点での右左折やUターン時、ハンドルを切るとグリップエンドが運転者の胸部や腹部に異常に接近、あるいは接触するため、切れ角が著しく制限されます。結果として曲がりきれずに外側へ膨らみ、ガードレールへの衝突や対向車との接触事故を誘発します。
さらに見逃せないデメリットが、肉体への慢性的な負荷です。路面からの衝撃を腕の関節で逃がすことができず、振動がダイレクトに手首や肩、頸椎へと突き抜けます。わずか30分程度の走行でも手や指の痺れを招き、長距離走行では腱鞘炎を発症するリスクを常に抱えることになります。