和食の基本として昔から受け継がれている米のとぎ汁による下茹でには、理にかなった食品科学の裏付けが存在します。
大根特有の青臭さや辛味・苦味成分は、加熱によってある程度分解されますが、完全に抜くのは困難です。ここで米のとぎ汁を使用すると、溶け出している微細な米ぬかやデンプン粒子が大根の表面や道管に入り込み、えぐみ・苦味の元となる成分を吸着して閉じ込める働きをします。
また、米のデンプン質が大根の表面をコーティングすることで、煮崩れを防ぎながら透明感のある美しい白さに仕上がります。とぎ汁がない場合は、水に生米を一掴み(大さじ1程度)入れるか、少量の小麦粉を溶かすだけでも同様のマスキング効果を得られます。