楽曲探しの現場で特に頻発しているのが、「サンプリング手法による性別の誤認」と「英語発音の空耳」という2つの罠です。
前述の比較表でも触れたエイコンの『Lonely』は、1964年にボビー・ヴィントンが歌った『Mr. Lonely』のボーカルトラックを意図的にピッチシフト(音程を高く早回し)して制作されました。このチップマンク調の加工ボイスは、予備知識なしに聴くと完全に女性ボーカルや児童合唱のように聞こえます。そのため、「女性が切なく歌うロンリー」という誤った記憶として定着し、検索の迷宮へ迷い込むユーザーが後を絶ちません。
さらに見過ごせないのが、ビリー・アイリッシュの『lovely』に代表される空耳現象です。サビの「Isn't it lovely(素敵じゃない?)」というフレーズは、息を抜くような独特の歌唱法と直後の「all alone」という歌詞が相まって、日本人の耳には「イズント イット ロンリー」と知覚されがちです。洋楽女性ボーカルサジェスト詳細まとめを確認しても、この2曲を混同して双方を行き来する検索行動が顕著に現れています。