五反田のランドマークとして1970年に誕生した東京卸売センター(TOCビル)は、地上13階・地下3階、延床面積約18万平方メートルを誇る国内有数の巨大複合施設です。アパレルや雑貨の卸売問屋、アウトレットショップ、大型催事ホール、オフィスなどが同居し、長年親しまれてきました。
老朽化に伴う再開発のため、運営元の株式会社テーオーシーは2024年3月31日をもって全館閉館を断行。多くのテナントが惜しまれながら閉店・移転し、館内は解体に向けた準備期間へと移行しました。しかし、閉館からわずか9日後の2024年4月9日、同社から発表されたのは「解体工事の延期とビル営業の再開」という前代未聞のリリースでした。
この電撃発表を受け、2024年9月頃からビルの賃貸営業が順次再開。一度は空っぽになった巨大フロアに再び店舗やオフィスが戻り始めるという、日本の商業施設史でも類を見ない大逆転劇が現実のものとなりました。