時代が平成、令和へと移り変わっても、八五郎の遺伝子は形を変えてヒット作に受け継がれている。宮藤官九郎が脚本を手掛け、落語とドラマを融合させて社会現象となったドラマ『タイガー&ドラゴン』では、古典の演目と現代のヤクザ・若者カルチャーが見事にシンクロし、八五郎的な「欠陥だらけだが愛すべき人間たち」が生き生きと描かれた。
また、アニメ化・ドラマ化もされた大ヒット作『昭和元禄落語心中』では、落語の業や人間の業を描く中で、八五郎という古典的な造形が現代人の孤独や葛藤を救う一筋の光として描かれた。サブカルチャーの文脈においても、彼の存在は普遍的なストーリーテリングのフックとして機能し続けている。