有田氏のジャーナリストとしての原点を語る上で欠かせないのが、90年代に社会を恐怖に陥れたオウム真理教問題への徹底的な追及である。当時、新興宗教の暴走や教団内部の異常性に早くから着目し、命の危険すら顧みずに現場へ飛び込み続けた姿勢は、日本における調査報道ジャーナリズムのあり方を大きく変えたと評価されている。
警察の捜査資料だけに頼るのではなく、元信者や被害者家族の草の根の声を泥臭く拾い上げる取材手法。その地道な積み重ねが、巨大な組織的犯罪の全貌を暴く原動力となった。この時期に培われた圧倒的な人間関係と洞察力こそが、現在の政治取材や社会問題への鋭い刃の根源となっている。