教育現場や家庭内でも「注意されている子どもがヘラヘラ笑って反省しない」という悩みが絶えません。しかし、怒られて笑う子どもの心理は、大人のそれ以上にデリケートなSOSサインであることが大半です。
子どもが叱責時に笑う主な理由は以下の通りです。
第一に、「宥和(ゆうわ)シグナル」としての笑いです。動物行動学的に、笑顔や歯を見せる行動は「私はあなたに敵意を持っていません」「これ以上攻撃しないでください」という降伏のサインを意味します。怒号に怯えた子どもが、本能的に親の攻撃性を鎮めようとして笑みを浮かべることがあります。
第二に、「混乱とパニック」です。何が原因で怒られているのか理解できていない幼少期の子どもは、大人の恐ろしい剣幕に耐え切れず、どう振る舞えばよいか分からなくなって笑うことで場をやり過ごそうとします。これを「ふざけている」と捉えてさらに強い言葉で追いつめると、子どもの自己肯定感を激しく傷つけ、愛着形成に影を落としかねません。