本作の大きな推進力となったのが、強烈な個性を放つ登場人物たちの人間模様と、それを体現した実力派キャスト陣のアンサンブルです。特に、冷徹な眞子と対極に位置する新入社員・斉藤博史を演じた佐藤勝利(timelesz / 当時Sexy Zone)の存在は、物語において不可欠な視点を提供しました。
博史は、視聴者の目線そのものを代弁する「平凡で心優しい青年」として描かれます。眞子の容赦ないハラスメント研修や冷酷な人事査定に翻弄され、胃を痛めながらも、彼女の冷酷な行動の裏にある「本質を見抜く眼差し」に触れることで、甘さを捨てた真の企業人へと脱皮していきました。当時の制作発表やインタビューでも語られていた通り、佐藤勝利が見せたリアルな葛藤とひたむきさは、ダークヒロインである眞子の孤高さを際立たせる見事なバランサーとなっていました。
人事部長として眞子の方針に真っ向から対立する伊東千紘(木村佳乃)の正義感、一見温厚でありながら底知れぬ思惑を秘めた喜多村会長(西田敏行)の重厚な佇まい、そして博史の同期たち(白洲迅、山本涼介、前田公輝など)が織りなすリアルな若手社員の焦燥感など、キャスト相関図の各所に緻密な対立構造が配置されていました。