1980年代半ば、爆発的な青春映画ブームとともに一躍トップスターとなった彼だが、その裏側には「若き日のイメージ」との熾烈な葛藤が存在した。雑誌のグラビアやアイドル誌に引っ張りだこになる一方で、本人は常に「一人の役者として息の長いキャリアを築くこと」を見据えていたという。
20代後半から30代にかけて、彼は意識的に癖のある脇役や重厚な時代劇、刑事ドラマへと出演の幅を広げていく。名作時代劇『鬼平犯科帳』シリーズでの木村忠吾(兎忠)役など、コミカルでありながら人間味溢れる演技を見せ、若き日のアイドル像を自ら解体し、本格的な実力派俳優への脱皮を見事に成功させた。