では、なぜ「ジェーン・スー」という名前が定着したのでしょうか。その発端は、2000年代中盤に爆発的ブームを巻き起こしたSNS「mixi(ミクシィ)」の黎明期にまで遡ります。
当時、レコード会社に勤務していた彼女は、友人たちからmixiへの招待を受けました。本名での登録を避けるため、登録画面で適当なニックネームを考える際、友人グループ内で流行していた「ふざけて外国人風の名前を付け合うノリ」から、とっさに思いついたのが「ジェーン・スー」でした。本人自身も「何の崇高な意味もメッセージ性もない、単なる思いつきと悪ノリ」と各メディアで回顧しています。
その後、音楽プロデューサーとしての作詞活動(元気ロケッツなど)や、ブログでの辛口な恋愛・カルチャー論の執筆を始める際にも、mixi時代のハンドルネームをそのまま流用しました。これが編集者の目に留まり、2013年に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』で単行本デビューを飾ったことで、ペンネームとしての「ジェーン・スー」が世間に定着したのです。