レースのクライマックスは、エース花岡寿哉が見せた圧巻のロングスパートだった。ラスト1000mを切ってからのギアチェンジは、ライバルたちを突き放す強烈なインパクトを残した。自ら集団を引っ張りながらも終盤に切り替えるスタミナとスピードの融合は、経験の賜物と言える。
ゴール板を駆け抜けた瞬間、タイム表示板に「13分32秒15」の数字が灯ると、スタンドからはどよめきに似た歓声が湧き上がった。自身の持つベストを大幅に塗り替えたその表情には、エースとしての自負が漂う。この一走はチーム全体に対する強烈な示威行為となり、後続の組を走る後輩たちの走りを大きく引き上げる原動力となった。