ネット上には「低糖質スイーツならいくら食べても太らない」「ゼロカロリー食品なら夜中に食べても無害」といった極端な言説が散見されますが、これらは生理学的な観点から見て大きな誤解を含んでいます。
第一の落とし穴は、「低糖質=低脂質」ではないという点です。市販の低糖質焼き菓子やチョコレートは、糖質を抑える代わりにアーモンドプードルやバター、植物油脂を多く使用しているケースが多々あります。糖質が低くても総摂取カロリーが消費カロリーを大幅にオーバーすれば、余剰エネルギーは中性脂肪として体内に蓄積されます。
第二に、ダイエット中のお菓子を夜間に摂取するリスクです。人間の体内時計を司るタンパク質「BMAL1(ビーマルワン)」は、夜22時から深夜2時にかけて分泌量がピークに達し、脂肪の蓄積を強力に促進します。同じ150kcalの低糖質スナックであっても、15時に食べるのと23時に食べるのとでは、体内での脂肪変換率が大きく異なります。夜間の空腹には、固形のお菓子を避け、白湯やノンカフェインのハーブティー、あるいは無糖ホットミルク少量で神経を鎮めるのが賢明です。
また、非糖質系人工甘味料の過剰摂取は腸内細菌叢のバランスを乱し、耐糖能を悪化させるリスクが一部の研究で指摘されています。「人工甘味料入りだから無制限に食べて良い」という考え方は改める必要があります。