看護記録は、医師法・保健師助産師看護師法・医療法等に紐づく法定文書であり、裁判所の証拠保全や患者側からの開示請求の対象となります。誤った記載方法は、法的紛争において病院側・看護師側に極めて不利な判断をもたらすリスクがあります。
1. 修正ルール:改ざんとみなされないための鉄則
紙カルテの場合は「二重線+訂正印(または自署署名)」が絶対原則です。修正テープや修正液の使用、塗りつぶしは「改ざん・隠蔽」と判断されます。
電子カルテにおいては、確定後の修正履歴(ログ)がサーバーにすべて保管されます。追記や修正を行う際は、過去の記録を直接上書き消去するのではなく、「〇月〇日追記」「理由:検査データ追記のため」と明記し、修正の正当性を証明できる形で残す必要があります。
2. 避けるべきNGワードと推奨表現
看護記録において、感情的表現や責任転嫁と取られかねない曖昧な表現は厳禁です。
- ❌ NG:「不穏状態」「認知症による不穏」
👉 ⭕ OK:「大声で『帰る』と叫び、ベッド柵をまたごうとする動作あり」(具体的行動を客観描写する) - ❌ NG:「患者が勝手に起き上がって転倒した」
👉 ⭕ OK:「ベッドサイド床上に臀部をついて座り込んでいるところを発見」(「勝手に」は主観的・感情的な非難表現となるため排除する) - ❌ NG:「状態は特に変わりなし」
👉 ⭕ OK:「バイタルサイン安定、呼吸苦・腹痛の訴えなく、食事全量摂取」(何が安定しているのか指標を明記する)