細木数子氏のブームを不動のものにしたのが、民放キー局による看板番組の存在だ。TBSテレビで放送された『ズバリ言うわよ!』は、毎回豪華なゲストを迎えて人生相談に応じ、驚異的な視聴率をたたき出した。一方、フジテレビの『幸せって何だっけ』では、生き方の指針や人間関係のあり方を説き、幅広い層からの支持を獲得した。
これらの番組は、それまでのテレビにおける占いコーナーの域を完全に脱していた。いわゆる「占いバラエティ」という新しいジャンルを確立し、芸能界の第一線で活躍する大物たちすらも平伏させたのだ。大手局がこぞって彼女の冠番組を制作した時代は、テレビ史における一つの黄金期であり、今なお語り継がれる激動のムーブメントであった。