建設機械ビジネスの命運を握っているのは、現場の職人だけではありません。機械を大量に保有し現場へ貸し出す「建機レンタル会社」の意向が、メーカーの販売台数を決定づけます。レンタル会社にとって最大の損失は、「貸出中に故障して現場を止めること」と「故障した機械が部品待ちで何週間も遊休資産になること」です。
三笠産業がレンタル市場で絶対的な地位を確立した背景には、徹底的なアフターサポート体制があります。同社の公式ウェブサイトでは、最新機種から10年以上前の旧型機に至るまで、詳細な取扱説明書やパーツリスト(部品展開図)が誰でも即座に閲覧・ダウンロードできるよう整備されています。整備担当者が現場やヤードにいながら、スマートフォン一つで部品番号を特定し、最寄りの営業所や代理店へ即座に手配できる仕組みが完成しているのです。
大手レンタル会社の整備部長は次のように語ります。
「三笠さんの部品供給スピードは業界屈指です。注文を入れた翌日にはアッセンブリーパーツが届く。しかも、図面が非常に見やすく、現場の若手整備士でも迷わず組み上げられる構造になっている。他社製品のほうが仕入れ値が安いケースもありますが、稼働率とメンテナンスコストを考えたら、結局三笠の機械をフリート(保有車両網)の中心に据えざるを得ません」
製品カタログの精緻さ、そして「壊れてもすぐ直せる」という整備性の良さが、レンタル会社の保有機械リストにおいて三笠ブランドを不動のものにしています。