哺乳瓶の乳首を変えるタイミングに直面した際、多くの保護者が「月齢が来たから変えるべきか、それとも今のままでいいのか」という二者択一で迷います。しかし、観察すべきはカレンダーの日付ではなく、授乳中の赤ちゃんの微細なしぐさや行動の変化です。
最も典型的な哺乳瓶乳首サイズアップのサインは、授乳に要する時間の急激な増加です。一般的な授乳の適正時間は1回あたり10分〜15分程度とされています。これに対して、以前と同じ量を飲んでいるにもかかわらず20分〜30分以上かかり、途中で赤ちゃんが疲れて眠ってしまうようなケースでは、明らかに吸啜力に対してミルクの出が追いついていません。これがまさに、授乳に時間がかかる理由の筆頭に挙げられる現象です。
一方で、飲むスピードとは逆のベクトルでトラブルが起きることもあります。サイズが小さすぎて一生懸命吸うあまり空気を過剰に飲み込んでしまい、激しいゲップや吐き戻しにつながったり、逆にサイズを上げた直後にミルクが勢いよく出すぎて哺乳瓶でむせる原因と対策に追われるケースです。さらに、「飲む途中で怒って哺乳瓶を手で押しのける」「哺乳瓶をくわえさせても舌で転がすだけで、結果的に哺乳瓶飲む量が減った理由が乳首の流量不足だった」という事例は小児科や助産院の現場でも日常茶飯事となっています。