即位とは何か?即位の礼との違いや儀式の全貌を専門記者が徹底解説

即位とは何か?即位の礼との違いや儀式の全貌を専門記者が徹底解説

即位とは何か?即位の礼との違いや儀式の全貌を専門記者が徹底解説についての真相をお届けします。

皇室の歴史を辿る上で避けて通れないのが、即位と践祚の違いです。明治以前の古代から近代初期に至るまで、皇位の継承は「践祚(せんそ)」と「即位(そくい)」の二段階に厳格に分かれていました。践祚とは、先帝の崩御や譲位に伴い、皇位の象徴である三種の神器を受け継いで皇位の継承者となる行為を指します。一方、即位はその践祚から一定期間(数カ月から1年以上)の服喪や準備を経た後、宮廷の内外に新帝の即位を広く告げる儀礼を指していました。

1909年(明治42年)に制定された旧皇室令「登極令」では、践祚と即位の用語が法制上も使い分けられていましたが、現行の皇室典範制定に伴い「践祚」という語は条文から廃止され、すべて「即位」という概念に統合されました。現在の制度では、かつての践祚に相当する「皇位継承の瞬間」と、かつての即位礼に相当する「即位の礼」という二重構造として整理されています。

一方、近年注目を集めた即位退位の違いについても正しい整理が必要です。日本の皇政史において、歴代天皇の約半数は崩御による継承ではなく、在位中に次代へ位を譲る「譲位(退位)」によって皇位が引き継がれてきました。しかし明治以降の皇室典範は「終身在位制」を採用したため、退位の規定は排除されていました。2019年に行われた皇位継承は、皇室典範特例法に基づく約200年ぶりの退位と即位であり、前天皇の「退位の礼」と新天皇の「即位」が同日連続して執り行われた極めて稀有な事例です。

吉田 誠
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吉田 誠

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