大型カブトムシを安定して作出するために、哀川氏が最も心血を注いでいるのが幼虫マットの管理です。幼虫期にいかに体重を増やせるかが成虫のサイズを決定づけるため、市販の発酵マットをそのまま使うのではなく、独自にブレンドしたマットをしっかりと「ガス抜き・加水調整」して使用します。
現場で実践されている育て方のコツと飼育ルーティンは以下の通りです。
- 徹底したガス抜きと水分調整:発酵マットを開封後、数日間空気に晒して発酵熱とガスを完全に抜き、手で握って団子状になり指で突くと崩れる絶妙な水分量(約50〜60%)を維持する。
- 個別飼育への移行:多頭飼育では幼虫同士が干渉して体重が落ちるため、秋の最終計量(30g〜40g超級)を経て大型ボトルへ1頭ずつ個別投入する。
- 高タンパクゼリーの給餌:羽化後の成虫には、トレハロースや動植物性タンパク質を贅沢に配合した特製昆虫ゼリー(通称・翔ゼリーなど)を与え、長寿と活力維持を図る。
- 徹底した室温管理:蛹化から羽化の時期にかけては、エアコンとサーキュレーターを用いて飼育室を23℃〜25℃前後に一定キープし、羽化不全を防ぐ。