ネット上の育児コミュニティやSNS(X・知恵袋)に投稿された数千件の相談内容を検証すると、一般に信じられている「座薬の常識」の中に多くの危険な誤解が潜んでいることが分かります。
誤解1:「尖った先端をハサミで斜めに切り落とすと入りやすい?」
「先が尖りすぎていると痛そうだから」と、カッターやハサミで先端を斜めに削ぐ方がいますが、これは逆効果です。切断面のエッジ(角)が鋭利になり、かえって直腸粘膜を傷つけます。体重に合わせて座薬を減量指示(例:「2分の1個使用」など)された場合は、斜めではなく「横に真っ二つに垂直切断」し、尖った先端側を使用するのが日本病院薬剤師会の正しい指導法です。
誤解2:「座薬が硬くて痛そうだから手で温めてから入れる?」
座薬は「ヒトの体温(約36.8℃〜37℃)で自然に溶ける」ように精密に設計されています。室温が高かったり、手の中で長く握りしめていたりすると、挿入前にグニャグニャに柔らかくなって押し込めなくなります。冷蔵庫で保管していた座薬は、使用する直前に冷蔵庫から取り出し、固いまますぐに挿入するのが最も痛みを抑え、素早く完了させる秘訣です。