彼のキャリアを振り返ると、演じる役柄の変遷がそのまま人生観や結婚観の成熟とリンクしていることがわかる。テレビ東京系『勇者ヨシヒコと導かれし七人』をはじめとする福田雄一監督作品でのメレブ役など、自由奔放でトリックスター的な役回りでブレイクを果たした30代から40代前半。そこには「自由気ままな独身男性」のパブリックイメージが強く重なっていた。
転機となったのは、映画初主演作となった『マイ・ダディ』だ。男手一つで娘を育てる誠実な父親役を熱演し、理不尽な運命に抗いながら家族のために奔走する姿は、多くの観客の涙を誘った。家族を持ち、誰かのために自らを捧げる父親という立場を演じた経験は、独身を謳歌してきた彼の心境に少なからず影響を与えた。「守るべき存在がある強さ」を役柄を通じて実感したことで、人生の伴侶に対する見解もより深遠なものへと進化を遂げている。