炭酸飲料の爽快感を生み出しているのは、液中に高い圧力で溶け込ませた二酸化炭素(炭酸ガス)です。未開封の缶の内部は約2〜3気圧以上の高圧状態に保たれており、気体と液体が絶妙なバランスで安定しています。
しかし、プルトップを開けた瞬間に内部の圧力が大気圧(1気圧)へと一気に低下します。気体は「圧力の高いところから低いところへ移動する」性質(ヘンリーの法則)を持つため、液体の中に閉じ込められていた炭酸ガスが一斉に気化し、空気中へと逃げ出してしまうのです。
さらに炭酸抜けを加速させるのが「温度の上昇」と「振動」です。二酸化炭素は液温が高くなるほど水に溶けにくくなる性質があります。開口部が剥き出しのまま室温に置いたり、冷蔵庫のドアポケットのような振動の多い場所に入れたりすると、炭酸の脱気スピードは数倍に跳ね上がります。