じゃがいもを水にさらす理由と時間の正解|さらさない料理の判断基準

じゃがいもを水にさらす理由と時間の正解|さらさない料理の判断基準

じゃがいもを水にさらす理由と時間の正解|さらさない料理の判断基準に関する専門家の意見を分かりやすく解説いたします。

料理の現場において「レシピに書いてあったから」と無条件にさらしてしまい、失敗を招く代表例が「ポテトサラダ」「ガレット」「ポタージュ」の3つです。

まず、ポテトサラダの下ごしらえでは、皮付きのまま丸ごと茹でるか蒸すのが王道のプロの技法です。カットしてから水にさらして茹でてしまうと、でんぷんのホクホク感が失われるだけでなく、余分な水分を吸い込んでマヨネーズが分離し、全体がベチャついた仕上がりになってしまいます。皮ごと加熱して熱いうちに皮を剥き、手早く潰して下味をつけることで、じゃがいも本来の濃厚な甘みと適度な粉質感が活きます。

次に、細切りにしたじゃがいもをフライパンで円盤状に焼き上げる「ガレット」です。ガレットは小麦粉や卵などのつなぎを使わず、加熱されたでんぷん同士が結びつく粘着作用を利用して形を保ちます。ここで丁寧に水にさらしてしまうと、接着剤の役目を果たすでんぷんがすべて洗い流され、フライパンの中で千切りポテトがパラパラに解体されて修復不可能になります。

また、肉じゃがなどの煮物において「とろっとした味染み」を最優先したい場合は、水さらしをあえて省略するか、流水で軽く流す程度に留めるという選択肢もあります。表面のでんぷんが煮汁に適度なとろみを与え、調味料が具材に絡みやすくなるというメリットがあるためです。煮崩れ防止を重視するなら水にさらし、濃厚な絡みを重視するならそのまま煮る、という調理目的ごとの柔軟な判断が求められます。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。