バンドの魂であったリーダー・加瀬邦彦は、2015年に食道がんの手術と過酷なリハビリの末、74歳で惜しまれつつこの世を去りました。多くのファンがバンドの活動休止や事実上の終焉を危惧しましたが、残されたメンバーたちの決断は「ワイルドワンズの音の灯を絶対に消さない」ことでした。
2026年現在、バンドは結成60周年という金字塔を打ち立てています。鳥塚しげき、植田芳暁、島英二のオリジナルメンバー3名に、加瀬の長男であり自身も優れたギタリスト・音楽プロデューサーである加瀬友貴が正式加入。父の形見である12弦ギターのきらめくサウンドを受け継ぎ、息の合った圧巻のライブパフォーマンスを全国各地で繰り広げています。
観客席には往年の青春時代を懐かしむシニア世代だけでなく、近年の昭和ポップス・シティポップブームを契機に配信音源で魅了された20代〜30代の姿も目立ちます。親子2世代にわたってステージ上で織りなされる『想い出の渚』のアンサンブルは、単なる懐メロの再現を超え、日本のバンドカルチャーにおける世代間継承の理想的なモデルケースとして各方面から高く評価されています。