Googleが日本法人を設立したのは2001年のこと。当時の拠点は渋谷の「セルリアンタワー」にありました。その後、事業規模の急速な拡大に伴い2010年に六本木ヒルズ森タワーへ移転。そして2019年から2020年にかけて、再び渋谷ストリームへと大規模な移転を果たしました。この「渋谷への帰還」には、明確な戦略的理由が存在します。
最大の要因は組織拡大に伴うオフィススペースの統合です。六本木時代は複数フロアに人員が分散し、さらなる増員に対応する物理的スペースが逼迫していました。新築された渋谷ストリームでは、ビル内のオフィスエリア(14階〜35階)を一括して借り上げることで、数千人規模の従業員がワンフロアや隣接フロアでシームレスにコラボレーションできる環境を手に入れました。
さらに、Google渋谷と六本木の違いとして挙げられるのが、街が持つカルチャーとの親和性です。金融や外資系企業が集積する六本木に対し、渋谷はスタートアップやクリエイター、Webエンジニアが集う「日本のシリコンバレー(ビットバレー)」としての歴史を持ちます。若手技術者の採用やベンチャー企業支援を加速させる上で、渋谷という立地はこれ以上ないポジショニングでした。