昭和の映画黄金期を支えた中村嘉葎雄も80代後半を迎えた。気になる健康状態だが、大きな病気の報道もなく、年齢相応の体調変化と穏やかに付き合いながら静謐な日々を過ごしている。無理な露出や過密な撮影スケジュールは控え、心身のペースを最優先にした穏やかな生活を送っている様子だ。
私生活では長年連れ添った家族の手厚い支えがあり、自宅での時間を慈しむように暮らす。かつてのような激しい立ち回りや怒号の飛び交う現場からは距離を置いたものの、演劇や映画に対する情熱が消えたわけではない。家族との団欒を何よりの活力としながら、静かに自らの歩みを振り返るその佇まいは、人生の円熟期を迎えた表現者ならではの風格に満ちている。