1936年(昭和11年)11月28日に生を受けた里見浩太朗は、1956年に東映ニューフェイス第3期生として芸能界入りを果たしました。同期には大川恵子らがおり、映画黄金期のエースとして美空ひばりや市川右太衛門、片岡千恵蔵といった巨星たちと銀幕で渡り合ってきた生粋の時代劇スターです。
テレビ時代劇の金字塔『水戸黄門』との邂逅は、1971年の第3部でした。初代助さんを務めた杉良太郎の降板に伴い、佐々木助三郎(助さん)役を継承。華麗な居合斬りと色気あふれる芝居で人気を決定づけ、1988年の第17部終了まで約16年間・通算445回にわたり助さん役を全うしました。格さん役の大和田伸也や伊吹吾朗との名コンビ、そして初代ご老公・東野英治郎の薫陶を受けた日々は、里見自身の俳優人生における強固な背骨となっていきます。
助さん勇退後は、年末時代劇スペシャル『忠臣蔵』の大石内蔵助役や『長七郎江戸日記』の主演などで確固たる地位を築いていた里見でしたが、2002年、運命の歯車が再び回ります。4代目・石坂浩二の急な降板を受け、5代目水戸光圀としての白羽の矢が立ったのです。家臣として仕えた青年が、年輪を重ねて主君の座に就くというキャスティングは、視聴者に「かつての助さんが立派なご老公になった」という重層的な物語体験を提供しました。