大手SNS、掲示板、Yahoo!ニュースのコメント欄を分析すると、鳩山由紀夫氏に対する一般ユーザーのリアクションは、他の歴代首相と比較しても突出して激しい対立軸を形成しています。
批判派の主な意見としては、「『トラスト・ミー』とオバマ大統領に言いながら梯子を外し、日米同盟を著しく棄損した」「官僚を敵視しすぎて国政を機能不全に陥れた」「言動が論理的でなく『宇宙人』のあだ名通り予測不可能」といった、国家統治能力(ガバナンス)の欠落を指摘する声が多数を占めます。当時の特番インタビューや自著・手記で本人が語った「学長室の会議のように議論を尽くせば分かり合えると思った」という回想は、冷徹な国際政治と権力闘争に対する認識の甘さの証拠として引用され続けています。
これに対し、リベラル層を中心とする擁護・再評価派からは、「アメリカや霞が関の既得権益に唯一真正面から切り込もうとした総理大臣だった」「沖縄の米軍基地負担に対して本気で心を痛め、現状を変えようとした稀有な政治家」「温室効果ガス25%削減目標や東アジア共同体など、時代を先取りした高いビジョンを持っていた」という、高い倫理観と理想主義への共感が根強く存在します。
スタンフォード大学で経営工学のPh.D.を取得した学者肌の合理主義と、理想への強い拘泥。この2つの要素が現実の政治力学と衝突した摩擦の大きさが、退陣後15年以上が経過した現在もなお、評価が二極化し続ける本質的な要因です。