結論から言えば、国勢調査を無視・拒否した場合に「50万円以下の罰金」が科されるというのは単なる脅し文句ではなく、明確な法的根拠を持つ事実です。国の基幹統計調査である国勢調査には、国民に対する厳格な提出義務(報告義務)が課せられています。
法的根拠となるのは統計法第61条第1号です。同条文では、基幹統計調査の報告を求められた者が報告を拒み、または虚偽の報告をした場合、「50万円以下の罰金に処する」と明記されています。つまり、ポストに届いた書類を故意に破棄したり、調査員の訪問を意図的に拒絶し続けたりする行為は、法義上は明確な違反行為に該当します。
では、実際に無視したことで前科がついたり罰金刑が科されたりした事例はあるのでしょうか。行政運用の実態を見ると、未提出者に対して即座に警察が動いて立件されるようなケースは極めて稀です。自治体や総務省は可能な限り説得と再訪問による回収を優先しており、最初から刑事罰を振りかざす運用は避けているのが実態です。しかし、悪質とみなされた場合には告発の対象になり得る法的リスクを常に孕んでいる点は見逃せません。