高耐久を誇る長尺シートですが、万全の耐候性を発揮するためには「下地処理」と「端末処理」が完璧であることが前提となります。ここを手抜きされると、施工後わずか数年でシートが波打つ「浮き」や端部からの剥がれが発生します。
最大の原因は、下地コンクリートからの水分蒸乱と脱気不足です。下地に湿気が残ったまま強力なウレタン系接着剤で密閉すると、夏季の気温上昇に伴って内部の水分が水蒸気となり、シートを押し上げてしまいます。下地乾燥の徹底と、必要に応じた通気緩衝工法の選択が不可欠です。
もう一つの弱点が、壁面との取り合い部や側溝周りの「端末シール」の劣化です。長尺シート自体の寿命が10年以上あっても、端部を塞ぐウレタン・変成シリコンシーリング材の寿命は約5年〜7年で硬化・破断します。ここから雨水がシート裏に浸入すると接着剤が加水分解を起こし、広範囲な剥離につながるため、定期的なシール打ち替え点検が欠かせません。