歴代政権の最後を決定づける主役となってきたのが、国家最高峰の捜査機関である韓国大検察庁だ。韓国の検察機構は、起訴権だけでなく独自の捜査権限を強固に保持してきた世界的にも類を見ないパワフルな存在である。この強権組織が政権交代のたびに牙を剥く。
元検事総長から大統領へと登りつめた尹錫悦の台頭は、まさに検察という組織の持つ政治的影響力の大きさを象徴していた。朴槿恵の弾劾や追訴を主導した検察の動きが、そのまま政権の命運を左右し、次の権力構造を作り上げる。新政権が誕生するや否や、韓国大検察庁の手によって前政権の疑惑が次々と暴かれていくサイクルは、正義の実現であると同時に、果てしない政治報復の応酬という側面を強く帯びている。