子どもへのお仕置き行為に対する国際社会の視線は、日本以上に厳格です。世界で初めて家庭内を含むあらゆる体罰を法律で禁止したのは1979年のスウェーデンでした。当時、スウェーデン国内でも「家庭への過度な介入ではないか」という議論がありましたが、法制化と啓発キャンペーンによって、数十年で国民の意識は完全に塗り替えられました。
その後、ドイツ、フランス(2019年施行)、日本(2020年施行)と続き、現在では世界65カ国以上で家庭内の体罰が法的に禁じられています。特にヨーロッパ圏では、公共の場でお尻を叩く行為を目撃した場合、周囲の市民から児童保護機関や警察に通報されるケースも珍しくありません。
一方で、アメリカ合衆国のように州ごとに法制度が異なる国では、南部を中心に「スパンキングは伝統的な家庭教育の一環である」と支持する層が依然として根強く残っており、文化的な分断や激しい論争が続いています。しかし国連の「子どもの権利条約」に基づく勧告を含め、グローバルスタンダードは明確に「叩かない育児」へとシフトしています。